お宅訪問


最近、中国人のお友達が少しずつ増えてきました。
主にバレエで知り合った人たち。
あとは、ボランティアで日本語を教えている人たちとも、授業以外でも遊ぶことが多くなったこともあります。


先週の金曜日、バレエのお稽古が終わって帰ろうと思ったら、一人の中国人の奥様が「今から家でみんなでランチを食べるの。よかったら来ない?」と誘ってくださいました。
その奥様、ご主人の仕事の関係でアメリカに20年、日本にも数年住んでいたことがあるとかで、英語も日本語もめちゃ流暢に話さはります。
ちょうど午後から何の予定もなかったので、喜んでお邪魔することに。
もう一人、同じマンションに住んでらっしゃるという奥様の車でぶぃ〜んとマンションへ向かいました。


着いたのは超がつくほど豪華なマンション!!
めっちゃ広い!
306平米ある、とのことでした。


内装も超豪華。
リビングなんか、バレエのスタジオぐらい広いし。
ダイニングにはシャンデリアだし。
子どもの部屋にも、専用のバスルームあるし。
プライベートのエレベーターとかついちゃってるし。


実はセレブだったバレエの奥様。(バレエのときはレオタードとかサウナパンツだし、セレブとは分からなかった)
お料理を作ってくれるアイさん(お手伝いさん)、お掃除するアイさん、子どもの面倒をみてくれるアイさん、と3人もアイさんがいはりました。


「すごい広くて素敵なお家ですねー」と言うと、
「ここはちょっと市の中心からは外れてるからね」とおしゃいましたが、いえいえ全然外れてなんかおりまへん。
車でほんの10分ぐらいでっせ。
ほんまにすっごいお家でした。


そして日曜日。
今度はボランティアで日本語を教えている学習者さんのお宅にお呼ばれしました。


その方のお家はほんまに郊外にありました。
同じクラスの学習者さんで車を持ってはる人に連れて行ってもらったんですが、車で40〜50分くらいかかるところ。
高速にものるので、けっこう市内からは離れてます。
毎回、授業の日には高速バスに乗って1時間弱かけて通っている、とのことでした。


お家は6階建てのマンションの最上階。
エレベータがないので、階段であがります。
中はけっこう広い。
200平米ぐらいかなぁ。
クーラー完備で、シンプルで居心地のいいお家でした。


その学習者さんは日系企業で働いているし、ご主人もお仕事をしてらっしゃるので共働き。
中流の上ぐらいの家庭になるんじゃないかなぁ。


なんかね、続けて2つのお宅を訪問して、中国の人々の生活の格差が開いていってるんだっていうことがちょっと見えた気がしました。
私が訪問した家庭は、どちらも一般的な家庭よりは上なはず。
それでも「ものすごく差がある」と感じるんですもんね。
全体で見れば、もっともっと差があるんだろうなぁ。


建設ラッシュで、豪華マンションが次々に建てられていき、家具屋さんではものすごくゴージャスな家具が売られ、電気屋さんでは様々な便利な家電が売られている。
広告のコピーには「成功したあなたにぴったりのマンション」とか「特別なあなたのためのリビングはこうだ!」みたいな言葉が並ぶ。
「お金があればあんな暮らしができるんだ」と常に上を見るようにしむけられているような気がしました。


急成長が続く中国。
どんどん開いていく格差。
成功を夢見て働く人々。


この街にいると、仕事をしていない私でも「あぁ、競争社会にいるなぁ」と感じます。
もちろん、みんながみんな向上心があって頑張っているわけでなく、時には倦んでいると感じることも。


それが問題なんだ、とかいうことが言いたいわけではなく、ただ時々感じるものすごいエネルギーだったり、息苦しさだったり、退廃的な雰囲気だったり。
そういうものの根本にあるものを垣間見たような気がしました。